AI(人工知能)の進化は、私たちの生活や仕事に大きな変化をもたらしています。ウェブデザインの世界も例外ではありません。AIツールは、これまで人間が行っていた作業を自動化し、デザインプロセスを効率化することができます。
しかし、AIの登場に「自分の仕事が奪われるのでは?」と不安を感じている方もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!AIは決してウェブデザイナーの敵ではありません。むしろ、私たちの創造性を拡張し、よりクリエイティブな仕事に集中するための「強力なパートナー」となる存在なのです。
私もクリエイティブを行う際にAIをかなり活用するようになりました。例えば、HP作成のお仕事を受けた際の「要件定義」「キャッチコピー作成」などのライティングに関すること、またデザイン面でのアイデア出しや画像生成などかなり使える相棒です。
本記事では、AIをどのように活用すれば、ウェブデザイナーとしてのスキルアップ、キャリアアップに繋がるのかを解説します。
AIライティングで制作時間を大幅短縮!
ウェブデザイナーの仕事は、デザインだけではありません。
キャッチコピーや記事コンテンツ作成など、文章を書く機会も意外と多いものです。AIライティングツールを活用することで、コンテンツ制作を効率化し、ウェブデザイナーの文章力UPにも繋げる方法を紹介します。
なぜウェブデザイナーもライティングスキルが重要なのか?
ウェブサイトのデザインは、見た目だけなく掲載内容もかなり重要な要素になります。
ユーザーに伝えたいメッセージを、分かりやすく、魅力的な言葉で表現することも重要ですキャッチーなコピー、SEOを意識した記事コンテンツ、分かりやすい説明文など、文章力はウェブデザインの品質を大きく左右します。
AIライティングツールは、そんな文章作成の悩みを解決してくれる強力な助っ人です。キーワードを入力するだけで、様々な文章を自動生成してくれるので、アイデア出しに困ることもありません。
AIライティングツールでコンテンツ制作が劇的に変化します。
キャッチコピー、記事作成、SEO対策もAIにおまかせ!活用例紹介
AIライティングツールは、キャッチコピー生成、記事コンテンツ作成、SEO対策など、様々な場面で活用できます。
キャッチコピー生成:目を引くフレーズをAIで量産!
複数のキーワードを入力することで、様々なパターンのキャッチコピーを生成できます。
例えば、「オーガニックコスメ」というキーワードに対して、「肌に優しいオーガニックコスメで、健やかな美しさを」「自然の恵みで、肌本来の力を引き出すオーガニックコスメ」といったキャッチーなコピーを瞬時に生成できます。
記事コンテンツ作成をAIで効率化!構成案作成から執筆まで
記事の構成案作成から、執筆までAIにお任せできます。
例えば、「ウェブデザイン 最新トレンド」というキーワードを入力すると、AIが「ウェブデザインの最新トレンド:レスポンシブデザインの進化」「インタラクティブな要素を取り入れたウェブデザインのトレンド」といった構成案を提案してくれます。さらに、各見出しの内容も自動で生成できます。
SEO対策もAIで万全!キーワード選定から記事最適化まで
ターゲットキーワードを入力すれば、SEOに最適な記事を生成できます。
例えば、「ウェブデザイン ツール」というキーワードを入力すれば、「ウェブデザイナー必見!作業効率を上げる最新ツール5選」「2024年版:ウェブデザインツール徹底比較」といったSEOに強い記事を生成してくれます。
AIライティングツールの具体的な使用方法
ここからは、ウェブデザイナーがAIライティングツールを活用できる事例を具体的に紹介します。
バナー広告 ランディングページ(LP)のキャッチコピー生成
あるクライアントのLP作成で、商品の魅力を伝えるキャッチコピーが必要になったとします。
AIライティングツールに「ハイボール」「爽快感」といったキーワードを入力して、ターゲットや訴求したい内容を詳しく伝えます。すると複数のキャッチコピー候補が生成されます。
そこから、最も訴求力のあるコピーを選び、バナー広告やLPに活用することができます。
広告やバナーのキャッチコピーってなかなか出てきませんが、この案を提案するのも仕事の一つです。
AIに案をいくつか出してもらってその中からブラッシュアップしていくのがおススメです。
ブログ記事の作成
「ウェブデザインの最新トレンド」について記事を書くことにしました。
AIライティングツールに「ウェブデザイン」「最新トレンド」「レスポンシブデザイン」「インタラクティブ」といったキーワードを入力すると、記事の構成案と、各見出しの内容が自動生成されます。
例えば、「ウェブデザインの最新トレンド:レスポンシブデザインの進化」という見出しに対して、「近年、スマートフォンやタブレットの普及に伴い、レスポンシブデザインは必須となりました。このセクションでは、最新のレスポンシブデザインの動向と、具体的なテクニックを解説します。」といった文章が生成されます。
見出しを先に作成して確認してから、その後にテキストをつぎ足していくのがコツです。
後は、生成された文章を参考に、自身の知識や経験を加えて記事を完成させます。
注意点:AIに丸投げはNG!人間の手によるチェックの重要性
AIが生成した文章はあくまで「たたき台」です。
そのまま使うのではなく、人間の目で確認し、修正を加えることが重要です。AIは完璧ではありませんので、事実関係の誤りや不自然な表現が含まれている場合があります。
特に、専門性の高い内容や、ブランドイメージを左右する文章は、入念なチェックが必要です。
おすすめAIライティングツール紹介
Catchy: 日本語対応で使いやすいAIライティングツール。様々な用途に対応できます。 https://lp.ai-copywriter.jp/
Copy.ai: 高度な文章作成機能が特徴のAIライティングツール。英語対応ですが、翻訳機能を使えば日本語でも利用できます。 https://www.copy.ai/
Jasper: SEO対策に強いAIライティングツール。様々な形式の文章を生成できます。https://www.jasper.ai/
Rytr: 様々な言語に対応しており、SNS投稿、ブログ記事、メールなど幅広い用途で活用できます。https://rytr.me/
まずは無料でも使えるChatGptやGeminiなど使用して文章を作ってみて、より効率化する場合は上記の有料ツールを試してみるのがいいかと思います。
AI画像生成でデザインの幅を広げる!
デザインの現場では写真素材やイラストの準備、素材探しに時間がかかります。
このセクションでは、AI画像生成ツールを活用することで、高品質な画像素材を瞬時に生成し、デザインの幅を広げる方法を紹介します。
AI画像生成ツールでデザインの概念が変わる!?
AI画像生成ツールは、テキストによる指示(プロンプト)だけで、イメージ通りの画像を生成できる革新的なツールです。これまで時間やコストがかかっていた写真素材やイラストの準備を、大幅に効率化することができます。
プロンプト(指示文)が鍵! AIを使いこなすコツとは?
AI画像生成ツールを使いこなすには、プロンプト(指示文)が重要です。 具体的なキーワードや、画風、色合いなどを詳細に記述することで、イメージ通りの画像を生成することができます。
例えば、「夕焼けの海辺、ヤシの木、水彩画風」といった具体的なプロンプトを入力すると、イメージに近い画像を生成できます。
またそのプロンプトを他のAIツールで作るなど方法もあります。
具体的なAI画像生成ツール活用事例
ウェブサイトのアニメ風画像生成
あるクライアントのウェブサイトのイメージ画像が必要になったとします。
AI画像生成ツールに「大学生、女性、アニメ、アップ、希望に満ちた目・・・」といったプロンプトを入力すると、数秒で複数の画像候補が生成されます。生成された画像の中から、ウェブサイトの雰囲気に合った画像を選び、活用します。
また私のディレクションしている学生向けサービスのウェブサイトのMVのアニメキャラクターは画像生成AIで作られています。アニメ画像は1からキャラクターを作成すると手間とコストが大いにかかりますが、AIによってかなりの時短が可能になります。
SNS投稿用の画像生成
SNS投稿で目を引く画像を生成したい場合。
AI画像生成ツールに「コーヒー、カフェ、リラックス、写真」といったプロンプトを入力すると、おしゃれで高品質な画像が生成されます。
これらの画像をSNS投稿で使用することで、エンゲージメントを高めることができます。
▼画像生成AIについて解説している記事はこちらから▼
著作権や倫理問題について
AIが生成した画像には、著作権や倫理問題が絡む場合があります。商用利用する際には、各ツールの利用規約をよく確認しましょう。
また、生成された画像が既存の作品に酷似していないかなど、倫理的な観点からもチェックする必要があります。
おすすめAI画像生成ツール紹介
Adobe Firefly: Adobe製品ユーザーなら、まずは試してみるべきツール。https://www.adobe.com/jp/products/firefly.html
Midjourney: 高品質かつ独創的な画像を生成したい人にオススメ。Discordアカウントが必要です。https://www.midjourney.com/home
DALL-E 2: OpenAIが開発したAI画像生成ツール。多様な表現が可能です。https://openai.com/index/dall-e-2/
Stable Diffusion: オープンソースで利用できるAI画像生成ツール。カスタマイズ性が高いのが特徴です。https://www.diffus.me/ja/?utm_source=google&utm_medium=ad&utm_campaign=as-jp-em-diffus-ecp
もっと深く学びたいという方には、スクールがお勧めです。最先端をデザインに取り込みましょう!!!
ライティングと画像生成だけじゃない! ウェブ制作の工程におけるAIの活用方法3選
AIは、ライティングや画像生成だけではなく、ウェブデザインの様々なプロセスで活用できます。デザインアイデア出しから、ワイヤーフレーム作成、UIデザイン、ウェブサイトのテストと改善まで、AIを活用した具体的な事例を紹介します。
単なる機能紹介だけでなく、具体的な活用シーンや、AIツールがどのようにウェブデザインの効率化や質向上に貢献するのかを詳しく解説します。
①デザインアイデア出し:AIで斬新なアイデアを爆速生成!
AIツールは、膨大なデザインデータやトレンド情報を学習しているので、斬新なデザインアイデアを瞬時に生成できます。
具体例
- クライアントへの提案時: クライアントのブランドイメージや要望をAIツールに入力することで、複数のデザインコンセプトを提案できます。
- デザインの壁にぶつかった時: なかなかアイデアが浮かばない時、AIツールにヒントを求めることで、新たな視点やインスピレーションを得ることができます。
- 競合調査時: 競合他社のウェブサイトを分析し、AIツールに分析結果を基にしたデザイン提案を依頼することで、自社サイトの差別化を図ることができます。
②ワイヤーフレーム作成:AIで効率的にサイトの骨組みを構築!
AIツールは、ウェブサイトの構成要素(ヘッダー、フッター、ナビゲーション、コンテンツエリアなど)を理解しており、簡単な指示だけで、自動的にワイヤーフレームを生成できます。
具体的な活用シーン
- 初期段階のサイト設計: サイトの全体像を把握する上で、AIツールを使って素早くワイヤーフレームを作成することで、初期段階の設計時間を大幅に短縮できます。
- 複数パターンの比較検討: 複数のワイヤーフレームパターンをAIツールで生成し、デザインやユーザビリティを比較検討することができます。
- クライアントとの認識合わせ: 生成したワイヤーフレームをクライアントに見せることで、サイトの構造やコンテンツ配置に関する認識合わせをスムーズに行うことができます。
③UIデザイン:AIでより使いやすいUIをデザイン!
AIツールは、ユーザーエクスペリエンス(UX)の原則を理解しており、ユーザーにとって使いやすいUI(ユーザーインターフェース)を提案できます。
具体的な活用シーン
- ボタン配置の最適化: ユーザーが最もクリックしやすいボタンの配置をAIツールが分析し、提案します。
- ナビゲーションメニューの改善: ユーザーが迷わずサイト内を移動できるような、最適なナビゲーションメニューをAIツールが提案します。
- フォームデザインの最適化: ユーザーがスムーズに情報を入力できるフォームデザインをAIツールが提案します。
④ウェブサイトのテストと改善:AIで効果測定と改善を自動化!
AIツールは、ウェブサイトのアクセス状況を分析し、問題点や改善点を自動的に検出することができます。
具体的な活用シーン
- アクセス解析: AIツールでアクセス状況を分析し、どのページがよく見られているか、どこからアクセスしているかなどを把握。
- ユーザー行動の分析: ユーザーがウェブサイト内でどのような行動をしているかを分析し、改善点を特定。
- SEO最適化: AIツールがSEOに関する問題点を検出、改善案を提案し、ウェブサイトをSEOに最適化。
まとめ:AIを利用して新しい価値を創出しよう!
AIツールは、今後ますます進化していきます。
最近だと動画生成AIのOpenAIのSoraやGemini2がリリースされたり、AIができる機能が驚くべきスピードで進化していっています。
AIを業務に取り入れることで、ウェブデザイナーは、ルーティンワークから解放され、よりクリエイティブな仕事に集中できます。しかし、AIはあくまでツールであり、人間の創造性や感性を代替することはできません。AIと共存し、よりクリエイティブなデザインを実現していくことが、今後のウェブデザイナーの課題です。
AIでデザインの幅が広がり、私たちの創造性を拡張しよりクリエイティブな価値を生み出せると考えるとワクワクしませんか?AIを強力なパートナーとして有効活用して、スキルアップ、キャリアアップを目指しましょう!!